伊豆伊東市内・温泉共同浴場オブジェクション(その3)
3回目の今回は七福神の湯についてさらに細かく見て全体的な印象や傾向などについてまとめておきたいと思います。
共同浴場とはなんぞや?、銭湯と公衆浴場とはどう違うのか・・。言葉ではいろいろ語られるが明確な分類があるのかは私にはよくわかりませんが、私の認識では共同浴場とは地元地域の方々や管理組合が維持運営しているところだと思っています。伊東温泉の各外湯はまさにそれで、地区毎に管理組合や地元の方が湯を管理しています。
また、ジモ専湯(地元専用の湯)とせず一般観光客も手軽に共同浴場が利用できるのも湯巡りファンにはありがたい。ジモ専湯があっても別にいいのですが、観光客向けという施設ではローカルな雰囲気が伝わらないしそれなら宿の日帰り立ち寄り湯とどう違うのかってことになってしまいます。やはり地元の方が湯に身近に接するところを見て初めて文化を知ることができるのも事実です。地元ユーザーの何気ない会話にその地域の特色が出ているし、実際に”ここの湯が一番だ”、”あそこは・・だ”とかいう会話も耳に入ってきたしね。
まず今回最初に共同浴場10湯制覇してみた感想からお話しますと、ほんとうに地域密着の湯だということ。平日にもかかわらず昼の営業開始から超満員だった施設もあり、全体的には利用客が多くて湯が好き温泉好きな人ばかりなんだなぁと感じました。しかもみんなゆったり湯に入ってますしね。
またあまり観光客に知られていないのか・・、伊東は湯の街だし温泉宿も多いので多くの観光客は共同浴場には足を運ばないのかな。私のような観光湯巡りユーザーの同業者?にはほとんどあいませんでした。私は首からカメラ下げて挙動不審でキョロキョロしながら激写(盗撮?)しているから、地元客でないことは周りにはバレバレなのですが(苦笑)。
地元の方々も特に観光客を毛嫌いしたりもせず、それほど敷居が高かった地域という感じではなく良い印象でした。きさくに話かけてくれる方や石鹸を貸そうかと話してくる方も・・(あえて持っていってないんですけども)。地元の方からすればお風呂は体を洗う場なんでしょうけども、私には湯に浸かる場なわけで来ているので石鹸を忘れているわけではないのですよ・・。ははは
それと浴場の規模ですが、ほんとにこじんまりしたところから新築の立派なところまでさまざまでした。ただ全体的にはこじんまりした昔ながらの銭湯の雰囲気が色濃く残り、そういった雰囲気が好きな私にはうれしかったですね。
伊東の共同浴場の最大の特徴は浴槽で、規模は大小ありますが以下のスタイルのものがほとんどです(全部ではない)
浴室内の中ほどに湯舟があり、周りに洗い場が並ぶというレイアウト。伊東市の伊東温泉七福神の湯のHPでは以下のような説明があります。
伊東のお風呂は関西型で風呂場の真ん中に浴槽があるタイプがほとんどです。
関東型の壁にくっついた浴槽で、富士山の絵が描いてあるといったタイプはありません。
風呂場の真ん中に浴槽があるのは「関西型」っていうんだ・・。へぇ、、うどんやそばみたいですね(笑)。銭湯第一人者の庶民文化研究家・町田忍氏のコメントとか知りたいですね。ちなみに私は個人的にそばは関東風、うどんは関西風が好きです。
湯の流入口は浴槽のなかほどの小さい穴がそうで、ここから湯が注ぎ込まれています。右下の大きめの穴は浴槽の栓で清掃時にぬく栓です。湯はタイル張りの浴槽縁からオーバーフローし、特にどこかに切れ込みが入っているわけでもないので四方に湯が流れていく構造です。
この構造はなかなか優秀で、新鮮で熱い湯が浴槽中心下から注ぎ込まれると、自然対流により湯は四方に広がります。溢れた湯は自然に四方から流れ出すので、浴槽内の温度が場所によって異なることが少なく循環しないかけ流しではなかなか効率的。もちろん上記写真の湯川第一浴場(子持湯)はかけ流しの湯です。
伊東の多くの共同浴場がこのスタイルであり、昔ながらの知恵が活かされたものといえる。勝手にここでは「伊東スタイル」と呼ぶことにする。
次回も印象や傾向のお話を続けてみようと思います。
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